ホームページを構築する上で、友人や知り合いのフリーランスのWEBデザイナーに依頼するかどうかを迷っているという場合も少なくないと思います。
今回は、そんな方の為に、フリーランスのWEBデザイナーにホームページ制作を依頼するメリット・デメリットと、実際に依頼しようとなった時の選び方のポイントについてまとめました!
目次
1)フリーランスのWEBデザイナーに依頼するメリット
2)フリーランスのWEBデザイナーに依頼するデメリット
3)フリーランスのWEBデザイナーを選ぶ3つのポイント
1)フリーランスのWEBデザイナーに依頼するメリット
[1]コストが安い
おそらくフリーランスの個人のWEBデザイナーに依頼する一番のメリットはコストだと思います。
制作会社に依頼すれば制作コストに加算されてしまう様々な間接費が、個人の方は非常に安く済みますので、その分制作コストが安くなるのは当然の事ですね。
[2]柔軟な対応、スピーディーな対応が可能
会社であれば、業務効率化やセキュリティ、利益確保の観点等からいろいろと決められたルールがあるもので、イレギュラー対応はできませんという場合もありますが、個人の方はその辺は非常に柔軟です。何かとルールを決めておられる方でも、その方の一存で柔軟な対応が可能というのは意外と助かるものです。人によっては、土日も夜も動いてくださるかもしれません。(※)
更に会社によっては、見積書やスケジュールについては、週1回開催される役員会に議題として上げ稟議を通さないと一切出せないという所もありますが、個人の方であれば、その場でわかる範囲でスケジュールを教えていただけたり、すぐに見積書を作成してくださるかもしれません。これも依頼する方としては早く動けるので助かるポイントですね。
2)フリーランスのWEBデザイナーに依頼するデメリット
[1]業務範囲に限界がある
そのWEBデザイナーの方がどこまでできるかによりますので一概に言えませんが、当然一人で出来ることには限界があります。
全部自分でやるという人の中にはデザインもコーディングもどちらもハイレベルでこなす人もいると思いますが、その二つは全く違うスキルですので、素人の方にはわからないものですが、往々にしてその中のどこかに綻びが出やすいものです。どちらも及第点という人は、例えば、企画、マーケティング、編集、SEO、運営サポート、その他コンサルティング等の部分にウィークポイントがある場合が多いと理解しておいてください。
依頼する案件の内容にも依りますが、その方のウィークポイントをカバーする体制を取らなければ大きな機会損失に繋がる恐れがあります。
[2]事業継続性のリスクが大きい
個人のWEBデザイナーの方に依頼するという事は、その方が病気で寝込んだり、怪我で入院したり、突然仕事に従事できない状況になった時に、仕事が止まってしまうリスクが大きいという事を意味します。
役割毎にフリーランスの方々でチームを組んで動いているという場合も、単なる外注先・取引先という関係の場合が多いので、そのWEBデザイナーの方が仮に倒れられても他の方がその責任を負ってくださる訳ではありません。事前にそれを見越した契約かバックアップ体制を取っておく必要があります。
3)フリーランスのWEBデザイナーを選ぶ3つのポイント
「メリット・デメリットはわかりました。それを踏まえて、フリーランスのWEBデザイナーに任せたいけど、誰に依頼していいかがわからないんです。」という声もあると思います。
だって、ネット検索したら本当にたくさんの方がヒットしますもんね。
はい、フリーランスのWEBデザイナーさんを選ぶポイントですが、絶対に確認しておいていただきたいのは下記の3つ。
[1]実績
まずは当然、過去の実績ですね。その中に貴社の作りたいホームページに近いものがあるかどうか。ポートフォリオの実績一覧でざーっと見るだけではなく、実際にそのホームページを訪れてみて、それが今どういう運営をされているかというのを見てください。更に、それを作った当初の目的や目標を聞いて、それが実現されているのかも確認してください。
ちなみに注意点として、実績一覧には名刺やパンフレット、チラシ、ポスターの実績も一緒に並んでいるかもしれませんが、そこは本当に参考程度に見ておき、ホームページの実績をもって判断するようにしてください。
[2]スキルと経歴
WEBデザイナーとしてのスキル、デザインセンスや導線の作り方などは実績で確認できれば理想ですが、それを見ても「ん~、パッと見はどれも良いけど、どれがベストなのかいまいちわからない」という事も多いと思います。これを見抜くにはある程度プロの視点も必要なので、難しいのは当然。そこで、経歴がひとつの参考となります。
WEBデザイナーという肩書でされている方の中には、グラフィックデザイナーとして印刷会社でキャリアをスタートさせて、WEBデザイナーに転身した方も少なくありません。そういう場合は、グラフィックデザイナー歴ではなく、WEBデザイナー歴が長い方を重視してください。
もちろん、WEBデザイナー歴が長くても小さい案件ばかり、もしくはテンプレートに従ったデザインばかりやってきた人は、スキルは低いままでしょうし、逆にWEBデザイナー歴が短くても、WEBの構造等をよく理解していてセンスもばっちりという人もいますが、グラフィックデザイナー歴が長ければ長い程、「WEBは弱いんです・・」という人が多い傾向にあります。
そして、「コーディングやプログラミングのスキル」ですね。全部その方が一人でされるのか、デザインはその方が担当するけど、コーディングやプログラミングは外注するのかを確認してください。
上記のデメリットの所でも述べましたが、全部自分でやるという人は本当にすごい人もいるでしょうが、要注意です。必ず出てくるウィークポイントを自社か別の方法で補完する事ができるかどうかが鍵となります。
逆に、コーディングは外注するという方、餅は餅屋という点では寧ろ目的に沿った良いものが出来る確率は上がるように思いますが、コーディングを担当する人とのコンビでの実績を見せてもらうようお願いしてください。これも当初の目的・目標とそれが実現できているかも聞くのが良いと思います。ちなみに、今回のコーダーさんは初めてご一緒するんですみたいなパターンは危険です。
更に、企画、マーケティング、編集、SEO、運営サポート等の部分はどなたが担当してくださるかも確認するようにしてください。案件の内容次第ではありますが、これらが不十分で、誰も責任を取らないようなチームだと結局失敗します。
[3]ワークスタイル
個人の方にお願いするという事は、その方が動いてくれなければ、仕事が止まるという事を意味します。私の知り合いのフリーランスのデザイナーの方は、年に数回、2週間前後の海外旅行に行きます。その方は、前後にスケジュールを完璧に割り振った上で出掛けていて、更に旅行先でも仕事の対応をしておられるのかもしれませんが、業務上長いブランクは困るという場合は事前に確認が必要です。
結論としては、Wix&Jimdoの記事でも書いた通り、一回作ったら基本触らないホームページとか、とりあえずブログを作りたいとかそういう場合は個人のWEBデザイナーにお願いするのも良いと思います。
ただ、ホームページから売上を上げていきたいとお考えで、着実に改善を重ねていきたいという方針であれば、最初から制作会社に依頼することをおすすめします。
以上、参考になりましたら幸いです!
※土日も夜も対応するかどうか、それは実際にフリーランスの方に意思決定権がありますのでそれ自体は問題ではありませんが、働き方改革関連法により改正された労働時間等設定改善法(平成4年 法律第90号)では、他の事業主との取引において、長時間労働につながる短納期発注や発注内容の頻繁な変更を行わないよう配慮することが、事業主の努力義務とされています。
つまり、発注側としては外注先に「長時間労働しなければ納品できないような発注」を行わないように注意しなけれなりません。
詳しくは首相官邸HPの「第8回中小企業・小規模事業者の長時間労働是正・生産性向上と人材確保に関するワーキンググループ議事次第」内のPDF等をご確認ください。